薬剤師ボランティア

みの薬剤師ボランティアグループ「在宅訪問」 与えられた課題 

先日から新規で在宅訪問することになった膀胱癌を患われているCさん。

初対面時にオキシコンチンを20mg/日服用していましたが、全く足りていない印象だったので、主治医にお願いして直ぐに30mg/日まで増量しました。

しかしそれでも痛みが全く軽減してこないため、その後10日間ほどで30mg/日→40mg/日→60mg/日と徐々にアップ。

少し急かな?とも思ったのですが、状態的にベースアップを急ぐ必要があると判断しての対処です。

レスキューのオキノームが、1~2時間とはいえかなり効果が良いことから、オキシコンチンでベースアップしていくことで方向性は間違っていないかと考えていますす。

...とはいえ、医療用麻薬を導入して既に3週間、僕が介入するようになってからでも10日が経過します。

そろそろ楽にさせてあげたいところでしたが、残念ながらこの段階で「嘔気」と「食欲不振」の副作用症状が出たとの連絡を受けてしまいました。

さて、ここからが今日の本題。

入院患者さんでこのように副作用症状が発現した場合、直ぐに病室に出向いて自分の目で確認し、その後も何度も足を運んで経過を見ながら、その都度患者さんに説明するようにしています。

患者さんはすぐそばにいるので、言い忘れたことがあればすぐに戻って話すことが出来るし、食事時さえ遠慮すればいつでも会うことができます。

しかし在宅患者の場合、少なくとも今の体制(薬剤師ボランティアとして本業の隙間での在宅訪問)では、患者さんとの間に「時間的な制約」や「物理的な距離」があるため、最近はそこにすごく「もどかしさ」や「無力感」を感じるようになりました。

もちろん今回も、何度か電話でのやりとりは出来ているので、十分と言えば十分なのかもしれませんが、僕的には消化不良。

Cさんとはまだ一度しかお会いしていないとはいえ、ある程度性格や理解力は把握していたつもりでしたが、 電話では相手の表情が確認できないし、どうしても微妙なニュアンスが言葉だけでは伝わりにくく、伝えたいことを100%伝え切れない感覚がどうしても残ってしまいます。

薬剤師としてのコミュニケーション能力にはある程度自信がある僕ですが、何だか改めて「薬剤師としての能力」を試されているような気がします。

″直接対面していなくても”

”限られた時間の中でも”

″患者との関係性がしっかり構築されていなくても”

”副作用発現といったトラブル時だからこそ”

いつもより更に繊細な対応が出来る薬剤師になれるように、今回も患者さんに勉強させてもらっているのかもしれません。

与えらた課題。「無事クリア」といきたいですね。

-薬剤師ボランティア

Copyright© GOKUI PROJECTS , 2023 All Rights Reserved.