今回は愛知県長久手市のトヨタ博物館に展示されていたPeugeot・402(プジョー・402)を紹介します。
Peugeot(プジョー)の歴史と実績

プジョーはフランスの自動車メーカーで、世界最古の量産自動車メーカーのひとつとして知られています。
元々は農家だったプジョー家は、「ジャン=ピエール・プジョー」により工業に転身し、その後「アルマン・プジョー」により自動車製造を手掛けることになります。
1889年には蒸気を動力とした三輪車を制作し、パリ万博博覧会で披露していました。
蒸気を動力とした自動車はすぐに諦めましたが、ガソリンエンジンにシフトし、翌1890年にダイムラー製のガソリンエンジンを搭載したType2を製造を開始し、1895年までに100台以上の自動車を製造しています。
プジョーはその後も様々なタイプの自動車を製造し、1900年頃には2人乗りから12人乗りまでの15種類にも及ぶモデルがカタログに掲載され、年間生産台数は500台規模にも上っていました。
1929年には「201」を発表。これは3桁の数字の真ん中に0(ゼロ)が入った初めてのモデルでした。「201」はその後世界初の前輪独立懸架式のサスペンションを採用しています。
1948年にはボディとフレームが一体化したモノコック構造を採用した「203」を発表。軽量合金の特徴的な4気筒エンジンなどで人気となり、50万台以上生産されました。
1958年には量産型ディーゼルエンジンを搭載した「403」を発表。世界初の自動制御クーリングファンが採用されました。
1960年に発表した「404」は、有名デザイナーのピニンファリーナにより手掛けられ、それまでとは全く異なる流線形デザインで人々を驚かせました。
1969年に発表した504は、プジョー史上もっとも長期に渡って販売されたモデルで、2006年までの37年間で約370万台もの車両が製造されました。
1974年には同じフランスの自動車メーカーであるシトロエンと合併。
PSA・プジョーシトロエンとして現在に至っています。
Peugeot・402(プジョー・402)とは

初代プジョー・402は1934年に登場した大型のファミリーカーです。
402の最大の特徴は、フロントグリル内に収まっているヘッドライトの存在。
湾曲したバンパーと共にエレガントな雰囲気を醸し出している。

全長4850mmの大型ボディは、大人4人が乗ってもスペースに余裕がある。
展示車両は標準車だが、ホイールベースを延長して3列シートとした402Legereも販売されていました。

フロントフェンダー左右に刻まれた3本のラインが、流れるようなデザインをより強調しています。
ボンネット内には水冷直列4気筒1991ccエンジンが収められている。

リヤのホイールカバーに刻まれているのは、プジョーのアイデンティティであるライオンマーク。
ボディサイド上部に描かれた2本のラインとの相乗効果で、重量級ボディ( 1200kg )にも関わらず重さを感じないデザインとなっている。

402には優雅なスタイルのコンバーチブルも存在していましたが、ルーフからリアエンドにかけて流れるように落とし込んだクローズドボディのデザインもなかなか魅力的。
Peugeot・402(プジョー・402)のYouTube動画
人気の高い402は、多くの映画にも採用されています。
こちらの動画では8本の映画に登場する402を紹介しています。
ロシアで撮影されたと思われる402の動画。
フロントガラスを開放して走る姿がとてもおしゃれです。