
自動車DIY生活にクルマは絶対に欠かせないものですが、「DIYに適している」という視点で見てみると、80年代から90年代くらいの車両が価格的にもメンテナンス的にもベストな選択になります。
一方で「ミニマリスト的」な視点に立つと、車体はコンパクトで装備は必要最小限、でもある程度の実用性は確保されていて、それでいて他より少しこだわりのあるものが選択肢になります。
そうした2つの視点からクルマ選びをすると、ある程度知名度がある少し古めのコンパクトなクルマに自然と落ち着く訳ですが、
デザインの好みを別にすると、こうした条件に一番合っているのは、やっぱりローバーミニが一番じゃないかなと思います。
…ということで、今回は現在僕が所有する89年式ローバーミニ 30th 1000を紹介します。
実はこれが2台目のローバーミニ
このミニが僕のもとにやってきたのは9年前。2010年夏の終わりのことでした。
ちょうどプジョー106を手放したばかりで自動車DIY生活に若干飢え気味だった僕に、突如ミニの話が舞い込んできたのです。
話を下さったのは、89年式ローバーミニ 30th 1000をとても大事に所有されている年配の男性。
以前から「手放す時には譲って下さい」とお願いしていたものの、それほど期待せず待っていたのですが、
まさかこんな絶妙なタイミングで、「譲ってもいいよ。どうする?」なんてありがたいお話を頂けるとは夢にも思っていませんでした。
男性が所有するミニの素晴らしいコンディションを知っていた僕は、その話を断る理由は一つも無いので、話はとんとん拍子で進み、10日後には僕のガレージにしっかり収まっていました。

上の写真はそのミニを引き取った当日の懐かしい写真です(当日はカメラを持っていなくて、手持ちのガラケーで撮影したためピンボケですみません)。
右に写っているフェンダーミラーのミニ1000は、当時僕が乗っていた1台目のミニ(1号車)。
今回の話で2台目(2号車)を手にいれた僕は、そのタイミングで1号車を友人の森くんに手渡したのですが、彼は今でも大切に持ち続けてくれています。
左にリアだけ写っているミニは、MilestoneVehicle代表の山中が当時乗っていたミニ1300。
このミニも,その後友人の岩見くんの手に渡り、こちらもまだまだ元気に走り回ってくれています。
ちなみに奥に写っている建物が、現在Milestone Vehecleの本拠地になっている車庫です。
まさか9年後に、このような形でMilestone Vehecleで使われることになるとは、当時の僕たちには全く想像も出来ず、この写真には運命の巡りあわせのような面白さを感じずにはいられません。
抜群のコンディション

このような経緯で僕のもとにやってきたミニ(2号車)は、距離は少し多めに走ってはいたものの、燃料タンク周辺からガソリンが漏れている以外は素晴らしいコンディションでした。
前オーナーによると、屋内保管で天気の悪い日はほぼ乗らず、メンテナンスにもかなり気を配っていたとこと。
その日のうちにリフトアップして下回り等をチェックしてみましたが、錆もなくゴム類のコンディションも驚くほどの状態で、男性の几帳面な性格が良く表れていて面白いなと思った記憶があります。
唯一の懸念材料だった燃料漏れについても、すぐに原因が特定できたので自分で修理をして、その週末に子供たちを乗せて秋空と紅葉を眺めながらのドライブにも出掛けました。

現在は諸事情により車検を切らしていますが、コンディション維持にはかなり気を使っています。
定期的なエンジン始動はもちろん、オイル交換、グリスアップ、洗車等々、一通りのメンテナンスは欠かしたことはありません。
また少し暇が出来た時には、DIYでブーツ類、ブレーキ関係、点火系等のリフレッシュをして楽しんでいます。
時には時間を忘れて午前0時を過ぎることも少なくなく…
そうなると翌日の仕事は…

ミニの部品はどれも安いし、基本的にDIYでメンテナンスをしているので、維持費もほとんどかからないのがローバーミニの良いところでもありますが、
たぶん僕が一番お金をかけているのは、前オーナーから引き継いだこのナンバープレートを維持するための自動車税だと思います。
僕のミニは1000ccなので、本来であれば年間29,500円ですが、13年以上経過した車は増税!という悪法によって、現在は4,500円アップの年間34,000円。
これを9年続けていたので、おおよそ30万がナンバープレートの維持で飛んでいったことになります。
でもいつか、このミニを譲って頂いた男性に、抜群のコンディションを維持したままの状態を見せることが、僕の目標であったりするので仕方ないです。
これが維持するための意地ってやつかな…

ローバーミニとこれから
そしてこれが現在のミニです。
埃は被っているものの錆の進行もなく、相変わらず良好なコンディションを維持できているので、そろそろ車検の再取得を目論んでいるところでもあります。

このカテゴリーでは、この「89年式ローバーミニ 30th 1000」を題材に、DIYでのメンテナンスや車検等の各種手続きの話題も紹介していく予定ですが、
何より、ローバーミニのような少し古めのクルマを持つことが、人生に多くの楽しみをもたらしてくれることや、
多くの方が心配される維持費についても、DIYなら実はそれほど高いハードルではないこと等を知って頂けたらと思っています。
おわり