
本日はローバーミニのロアアームブッシュを交換しました。
「古いクルマを手に入れたら、まずはゴム類は全て入れ替えろ」とは良く言われるフレーズで、例えば古いベンツですと「足回り関係のブッシュを総入れ替えするとまるで新車のような乗り心地になる」そうです。
まあ本気で新車の乗り心地を目指すなら、ブッシュ以外にもショックアブソーバーやタイヤも交換する必要があるとは思いますが、最善か無かの時代のベンツはさすがにモノが違いますね。
ベンツほどボディが頑丈じゃないミニでは、ブッシュ交換がどれほど効果が出るのか分かりませんが、ブッシュ自体は数百円と手ごろに手に入るものなので、DIYなら交換しない理由はないかと思います。

上の写真はロアアームとボディ(サブフレーム)が繋がっている場所です。
ナットを外せば簡単にロアアームが抜けてくると思ったですが、上手く角度を合わせながら力を加えないと抜けない構造になっていました。
そう、まるで知恵の輪みたいに。

外したロアアームブッシュの拡大写真です。
状況から察するに、新車時から一度も交換されていないと思われます。
30年8万キロ。痛み具合も半端ないです。

ブッシュを外します。
少し力を加えただけで簡単に抜けた!と思ったのですが...

よく見ると、アーム側にリング状の金属が残っています。

新品ブッシュ(右)はこのような構造になっているのですが、
どうやら内側に付いている金属部分が錆びついてアーム側に固着してしまったようです。
この金属部分を取り外すのは大変な作業になりそうなので、

僕は諦めて、新品ブッシュ側の金属を外して、ゴムの部分だけを交換することにしました。
発想の転換というか、ただ面倒くさいだけです。

新品ブッシュの金属部分を抜き、ゴム部分だけになったブッシュを仮組みしてみました。
商品が届いた時から薄々気づいていたのですが、このブッシュ、どうやら規格より大きいようで、強い力で押し込んでもこんな風にハミ出た状態までしか入りません。
注文に間違いはないのですが、これがチャイナクオリティならぬイングランドクオリティというものでしょうか。

対応策はもう「切る」しかないです。
小さかったら何ともならなかったけど、大きいのであれば何とでもなります。
少しくらい斜めにカットしてしまっても気にしません。

あの手この手を使い、何とかブッシュを押し込みました。
あとは外した逆の手順で組み込めばロアアームブッシュ交換終了です。
今回は小さなマイナスドライバーで無理やりくり抜いたけど、このような道具があると便利かな