
僕が自動車DIY生活を楽しんでいるクルマは「89年式ローバーミニ 30th 1000」。
現在は諸事情により車検を切らしていますが、コンディションの維持にはかなり気を使っています。
定期的なエンジン始動はもちろん、オイル交換、グリスアップ、洗車等々、一通りのメンテナンスは欠かしたことはありません。また少し暇が出来た時にはブーツ類の交換、ブレーキ関係や点火系等のリフレッシュ等、DIYメンテナンスをして楽しんでいます。
本日はセルの回りが弱くなっているような気がするので、手持ちのバッテリーチャージャーを使ってバッテリーチェックをしてみようと思います。
バッテリーの基礎知識
バッテリーの規格表示には決まりがあり、例えばこんな感じの記載が必ずどこかにあるはずです。
55 B 24 R
それぞれの数字やアルファベットには意味があるので解説していきます。
①一番左「55」の部分は「蓄電性能」を表していて、クラシックミニの場合は「55~70」程度が適当です。
②「B」の部分は「奥行×高さ」を表しています。クラシックミニの場合は「B」が適当ですが、トランク下のバッテリー収納スペース的には「B~D」サイズが収納可能です。
表示 | 奥行×高さ(単位mm) |
A | 127 × 162 |
B | 127 × 203 or 129 × 203 |
C | 135 × 207 |
D | 173 × 204 |
E | 176 × 2131000cc |
F | 182 × 213 |
G | 222 × 213 |
H | 278 × 220 |
③「24」の部分は「幅」を表していて単位はcmです。クラシックミニの場合は「24以下」、つまり24cm以下が適当です。
④「R」の部分は「端子の位置」を表しています。「R」と「L」の2種類ががあります。
プラス端子のある正方形の短い方の側面を手前にして、端子が左側にあるものが「L」、右側にあるものが「R」となります。

⑤端子の種類
基本的に表示②の部分で見分けが付く
——————————————–
「A」の場合→
「L型端子(ボルト/ナット端子)」で配線と端子はボルトとナットで取り付けをおこなう
「B」の場合→
「テーパー式細端子(通称B端子)」で、プラス端子の付け根の直径が14.7mm、マイナス端子の付け根の直径が13.0mmとなっています。
「C~H」の場合→
「テーパー式太端子(通称D端子)」で、プラス端子の付け根の直径が19.5mm、マイナス端子の付け根の直径が17.9mmとなっています。
——————————————-
また上記に加え「L」「R」よりも後ろに「S」が表示されている場合は「テーパー式太端子(通称D端子)」であることを示しています。
クラシックミニのバッテリー適合表
こちらはクラシックミニのバッテリー基本適合表です。
クラシックミニの場合、過去のメンテナンスの過程でバッテリーターミナルが交換されたり、バッテリー周辺にも様々なモディファイが加えられている可能性があるので、バッテリーを購入する際には下記の表を参考にしながら必ず実物も確認するようにしましょう。
排気量 | 形式 | 適合バッテリー |
1000cc | 9X | 55B24RS(一部55B24LS) |
1000cc | 99X | 55B24RS(一部55B24LS) |
1000cc | 99XL | 55B24RS(一部55B24LS) |
1000cc | 99XA | 55B24RS(一部55B24LS) |
1000cc | 99XA1 | 55B24RS(一部55B24LS) |
1000cc | XL12T | 55B24RS(一部55B24LS) |
1000cc | XN12 | 55B24RS(一部55B24LS) |
1000cc | XN12A | 55B24RS(一部55B24LS) |
1300cc | XN12A | 55B24RS |
おすすめ機器「バッテリーチャージャー」
バッテリーチャージャーとは、バッテリーのチェックや充電をする機器のことです。
現在僕が使っているバッテリーチャージャーはOMEGA PRO(オメガプロ)というハイテク全自動バッテリーチャージャーです。
通常バッテリー本体は3年程度で交換を勧められることも多いですが、これはバッテリーの電極板にサルフェーションという白色結晶( 硫酸鉛PbSO4 )が付着することで充電機能が落ちてしまい、最終的にはセルモーターの回転力が弱くなりエンジンがかからなくなってしまう可能性があるからです。
オメガプロの良いところは、このサルフェーションを分解して電極表面から徐々に剥がしてくれる”メンテナンスモード”という機能があることで、定期的にこの機能を使ってバッテリーをメンテナンスすることで、バッテリーの交換サイクルを大幅に延ばすことができるのです。
クラシックカー&バイクの場合、車両の稼働時間や走行距離が短いため「気づいたらバッテリーが上がっていた」なんてことも少なくないですし、そもそもバッテリー本体が高価なので長持ちすることに越したことはありません。
バッテリーチャージャーを導入するのであれば、オススメはこのOMEGA PRO(オメガプロ)。期待は裏切らないと思います。
Amazonで15,000円程度で購入できるのでコストパフォーマンスもとても良いです。
ちなみにバッテリーを延命させるもう一つの方法として、数千円で購入できる「デ・サルフェーター」という装置もあります。これは常時バッテリー本体に繋いでおくことでサルフェーションを落としてくれるモノで、これはこれで効果があるようですが、僕は使ったことはありません。
OMEGA PRO(オメガプロ)の使い方
ではローバーミニのバッテリーをチェックしてみたいと思います。
こちらがOMEGA PRO(オメガプロ)による測定手順。
①本体から延びる赤いプラスケーブルを「バッテリーのプラス端子」に繋ぐ |
②同じく黒いマイナスケーブルを「バッテリーのマイナス端子」に繋ぐ |
③OMEGA PRO(オメガプロ)をコンセントに繋ぐ |
④液晶画面に「OFF」と表示される |
⑤一番右の電源入/切ボタンを押すと液晶画面の表示が「ON」に変わる |
⑥右から3番目の電源/容量ボタンを押す |

測定結果は12.4Vでした。
バッテリーの評価は、12.6V以上で”良好”、12.5V~12.2Vが”注意”、12.1V以下で”要交換”といったところなので、この結果ならまだまだ使えそうです。
クラシックミニの電気系統は12Vで動いているので、一見12.4Vだと余裕があるように見えますが、エンジンをかける時には大きな電気が瞬間的に必要なので、この程度の電圧でも「少しセルの回りが悪いかなぁ」と感じるのだと思います。
既に9年くらい経過したバッテリーですが、これだけの電圧を保てているのは、OMEGA PRO(オメガプロ)によるメンテナンスの効果だと僕は確信しています。機会があれば是非使ってみて下さい。