今回は愛知県岡崎市の三菱オートギャラリー岡崎に展示されていた三菱A型(ミツビシA型)を紹介します。
三菱自動車の歴史と実績

三菱自動車は1970年に三菱重工業から独立して誕生した日本の自動車メーカーです。
日本の自動車メーカーとしては一番古くから自動車を生産しており、1917年に制作が始まった「三菱A型」は日本初の量産乗用車でした。
1946年にはオート三輪型ピックアップトラック「みずしま号」を製造、1952年からは警察予備隊(現陸上自衛隊)のために四輪駆動車「三菱ジープ」をノックダウン形式で製造していました。
1960年からは「三菱500」「三菱コルト600」で小型車市場に参入。エンジンはリアに搭載し、ボディやサスペンションに当時最先端の技術を導入しながらも、39万円という低価格で販売されました。
1970年代は「コルトギャラン」「ランサー」「ギャランΣ」「ミラージュ」等の乗用車が、1980年代からは「パジェロ」「デリカ」等の四輪駆動車やミニバン「フォルテ」が発売されました。
1980年代後半からはモータスポーツでの活躍が目立つようになります。
特にパリダカ(パリ・ダカールラリー、現在のダカール・ラリー)でのパジェロ、WRC(世界ラリー選手権)でのランサーの活躍は目覚ましいものでした。
近年では、2009年には世界初の量産型電気自動車「アイミーブ」(年産1千台を超える量産)を生産するなど、日本の自動車産業のパイオニアとしての歴史と実績を更に積み重ねています。
三菱A型(Mitsubishi-A)

三菱A型は日本初の量産車として誕生した歴史的な車です。
1917年当時の日本は自動車後進国でしたが、陸軍から三菱への依頼で乗用車の生産計画が立ち上がり、1919年の「三菱A型」誕生に繋がります。
The Mitsubishi A is a historic car that was born as Japan's first mass-produced car.
At the time of 1917, Japan was a country with less automobiles, but at the request of the Army to Mitsubishi, a passenger car production plan was launched, which led to the birth of the "Mitsubishi A" in 1919.

A型はフィアットA3 -3に基づくライセンス製品として製造されており、七人乗り箱型又は幌型、車軸間距離九尺、左右車軸間距離四尺八分、重量二,九〇〇封度(ポンド)でした。
展示車の傍にある説明ボードには、残されてた資料の写しも展示してありました。
The Mitsubishi A type is manufactured as a licensed product based on the Fiat A3-3, and is a seven-seater box type or a hood type, axle distance between nine axles, left and right axle distance between four and eight minutes, weight 2,900 It was a specification of sealing degree (pound).
A copy of the remaining materials was displayed on the explanatory board next to the exhibition car.

そのような経緯で販売された三菱A型でしたが、他の輸入乗用車に比べて人気が出なかったため、総生産台数は試作車を合わせてもだった30台にとどまりました。
The Mitsubishi A was sold in such a way, but it was not as popular as other imported passenger cars, so the total production was only 30 units including the prototypes.

実際に一般販売された三菱A型はたったの22台。
当時生産された車体は現存しないと言われています。
Only 22 Mitsubishi A models were released.
The body produced at that time does not exist.

三菱A型は現存しないため、三菱オートギャラリー岡崎に展示してある車両も実はレプリカモデルですが、引き締まった赤黒塗装に金色のグリルやライトが映え、独特の存在感を放っていました。
レプリカとはいえ、三菱の歴史の奥深さを感じずにはいられません。
Since the Mitsubishi A type does not exist, the vehicle exhibited at the Mitsubishi Auto Gallery Okazaki is actually a replica model, but it has a distinctive presence with tight red-black paint and golden grille and lights shining.
Despite being a replica, we cannot help but feel the depth of Mitsubishi's history.
三菱A型(Mitsubishi-A)のYouTube動画
三菱自動車の米国法人がWest Coast Customs社と協力して製造した三菱A型のリメイクモデルで、その名も「 Mitsubishi Re-Model A 」の映像。車体はアウトランダーPHEVを使用しているため、プラグインハイブリッド+4輪駆動です。
A型をPHEVで復活させようとした心意気に乾杯!
2013年のお台場モーターフェスにおける三菱A型(もちろんレプリカですが…)の走行映像を投稿されている方がいらっしゃいました。ありがとうございます。
※三菱A型は最後の方(5分20秒あたりで登場)