
今回は岐阜県土岐市の「駄知旧車館」を紹介します。
我が家からは一般道を走って約2時間ほどの距離にある 「駄知旧車館」 。
本日は、2月の風は冷たいものの、差し込む日差しのおかげで車内は意外と暖かいドライブ日和です。
忙しい仕事の合間を縫い、気分転換も兼ねてのんびりクラシックカー達に会いに行こうと思います。

〒509-5401 岐阜県土岐市駄知町1410
外観

「駄知旧車館」は岐阜県東部の土岐市駄知町という田舎町にあります。
駄知町で自動車の修理販売をされている「中根モータース」さんが持ち主で、展示してある車は過去にスタッフの手でレストアされた車両が多いようです。
スタッフの鈑金技術や塗装技術を磨くために始めたレストアが、このような自動車博物館に発展したとのこと。
企業アピールを目的とした商業的な博物館や、お金持ちのコレクションから始まる道楽的な博物館が多い中、このように少し地味な生い立ちを知っただけで気に入ってしまいました。

駄知旧車館の開館日は「月に1度」だけ。
しかも「入館料無料」ということで、中根モータースさんのボランティア色がとても強い博物館です。
そんな貴重な博物館に、今回やっと訪問することができました。
館内

ホールは全部で4つあり、こちらは正面玄関を入った中央ホールです。
受付で気の良さそうな年配のおじさん達が数名で出迎えてくれました。
受付表に記名を済ませれば、あとは自由に見学可能。もちろん撮影もOKです。

中央ホールでは、「シトロエン2CV」「VOLVO 122S アマゾン」「トヨペット・コロナ デラックス」「トヨペット・クラウン」「トヨタ・クラウン」達が出迎えてくれました。
このホールだけでも10台以上の車が並べられていて圧巻の景色です。
どの車も、外観はもちろん内装までとても丁寧に仕上げられてあるのが印象的です。

こちらは南側ホールです。
このホールも中央ホールに負けず良い雰囲気を醸し出しています。
「パブリカバン」「ローレル」「117クーペ」「マツダT600」「ダイハツミゼット」等、所狭しと並んでいます。

今日の天候は快晴。
基本的にどのホールにも強い光が差し込んでいましたが、個人的にはこの南側ホールが一番写真撮影がやりやすかったです。

こちらは東側ホールです。
このホールだけは空調が効かせてあり、壁に絵画が掲げられたりテーブル席が設けられたりと、ちょっとした”おもてなし”スペースとなっていました。
展示車も「トヨタ・クラシック」「クラウン」「メルセデスベンツ」「パンサー・ウェストウィンズ」と、スペシャルなモデルが並べてあります。

こちらは北側ホールです。
「スバル360」「マツダ・キャロル」「ホンダ・NⅢ360」「ダイハツ・フェローマックス」等、軽自動車がメインですが、他に「メルセデスベンツ」「ボルボ」「フェアレディZ」等も展示してあります。

スペース的にはここが一番大きく車の台数も多かったですが、「展示場」というより「車庫」という感じです。
たぶん台数が多すぎて収まりきらないんだと思います。

このホールには歴代のカー雑誌も並んでいました。
表紙を見ているだけで、少年時代の車への憧れを思い出し懐かしい気分に。
展示車両が多くて、今回だけではとても撮影しきれなかったので、また時間を見つけてお邪魔したいと思います。
最後に
館内でお目当ての車を撮影していると、気の良さそうな男性から声をかけられました。
気さくなおじさんですが、身なりがきちんとされていてとても上品です。
「もしや?」と思っていると、やはりここの館長さんで中根モータースの前社長さんとのこと。
話が好きな方のようで、僕の出身地「美濃」の話で盛り上げて頂き、コーヒーまでご馳走になりました。
コーヒーを飲み終わる頃には、「もうすぐおでんが出来上がるから食べていきゃーせ」と...
流石に申し訳なくて丁重にお断りして帰りましたが、何ていい人なんだろう
(もちろん仕事では厳しい面があるのだろうけど) 。
短い時間でしたが、前社長さんの人間性を目の当たりにすると、このような博物館を持てるのも納得してしまいます。
そして生き生きとした姿を見ていると、一生懸命打ち込んだ好きな仕事で素晴らしい人材を育て、会社を大きくして人々を楽しませる博物館を作り、現役を引退しても自分の居場所を持てるとは、何て幸せな人生なんだろうと羨ましく思いました。
この記事を書いていたら、プロ野球の名選手で名監督でもあった「野村克也氏」の訃報が...
野村氏の有名なフレーズ「財を残すは下、業を残すは中、人を残すを上とする」という言葉を、思わず駄知旧車館に重ねてしまいました。
自分も頑張らねば(^^)